提灯記事の見分け方のコツ 提灯記事を読むときはライターや記者の気持ちになると面白く読めるよ

提灯記事の見分け方のコツ 提灯記事を読むときはライターや記者の気持ちになると面白く読めるよ

世の中では日々様々な記事が生み出されています。政治経済、社会、スポーツや芸能、IT関連などなど。役立つものから本当にくだらないものまで様々です。

さてそんな記事の中でも記事広告と言うのが最近話題ですね。ネイティブアドってやつでしょうか。このブログでも何回か取り上げたりしています。

その記事広告の亜種とも言っていいものに「提灯記事」と言うのがあります。提灯記事の亜種が記事広告なのかもしれないけど。提灯記事についてはウィキペディアを参照しましょう。

提灯記事(ちょうちんきじ)とは、取材や批評の対象である団体・企業・商品或いは個人の意図を汲み取り、持ち上げるために書かれた雑誌・新聞などの記事に対する呼称。ステルスマーケティングの一形態。有力な者に媚びへつらう者に対する「提灯持ち」という蔑称に由来する。

wikipedia(提灯記事)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8F%90%E7%81%AF%E8%A8%98%E4%BA%8B

ステルスマーケティングの一形態と書かれています。さらに

厳密には広告ではないが、記事の対象となる相手に対する批判・攻撃などはないか、あったとしても「問題改善に成功」などの形で相手を立てる形で記される。広告であることを明示する記事広告とは一応区別されるが、記事執筆にあたって裏で金銭・広告・製品といった雑誌編集部やライター個人への利益や便宜の供与などの複雑な取引や利権が絡んでいるケースもあり、記事広告と提灯記事の実際の境界は曖昧なものである。

とも書かれています。とりあえずウィキペディアの提灯記事の項目を読んでみるとすごい面白いです。なにか提灯記事に恨みでもあるんでしょうか。まあ、その通りなんですけど。

ただ単純に記事として見ていると案外提灯記事がどうかは分からないのですが、提灯記事の見分け方のコツとしては「どうでもいいことを褒めている」と言うのが大きなポイントだと思います。

なんでどうでもいいことを褒めていると提灯記事なのかと言えば、どうでもいいことしか褒める場所がないからです。だって褒める場所がたくさんあれば提灯記事なんて書かなくてもいいわけで、正式に取材すると思うんですよ。記事広告でも同じですね。

提灯記事はだいたい政治がらみか企業の商品サービスがらみが多いです。そんなわけで例によって例のごとく、これは提灯記事ではないと思いたいけど、僕なら提灯記事をこう書くという記事を見つけたので検証してみましょう。

12年前のOffice 6と最新版Office 10.3を徹底比較!
本当に古くさい? サイボウズ Officeはこんなに進化していた

ASCII×ビジネス
http://ascii.jp/elem/000/000/994/994501/

はい、タイトルからして何かが立ち込めているような気もしないでもないですが、これが提灯記事かどうかは知りません。ただ、僕が書くとしたらこう言う感じで提灯記事を書かざるを得ないかなと思っているので、ちょっと引用させて頂きます。

記事はグループウェアで有名なサイボウズがどれだけ進化したかが書かれています。まずは小見出しに注目しましょう。

・ドラッグ&ドロップが使えるスケジュール
・スケジュールに次ぐキラーアプリを目指す「カスタムアプリ機能」
・これがサイボウズのメール?強化点を見て驚く
・クラウド版の影響で強化されたファイル管理とモバイル対応
・「顧客をおきざりにしない」「サクサク動く」は揺るがない

どうですか?なにか心動かされますか?僕は「ドラッグ&ドロップが使えるスケジュール」って小見出しに心動かされました。だいたい皆さんも同じ感情になったと思います。ちなみに現在は2015年です。

次に記事の中身も少し見ていきましょう。小見出しの「これがサイボウズのメール?強化点を見て驚く」の辺りをご覧ください。

 細かいところだと、掲示板などに書き込んだメッセージに対して「いいね」が付けられるようになっているのも大きい。「『いいね』だけではなく、泣き顔とかも付けられる。

ここを読んで僕はこの記事が5年前くらいの記事だと思いました。でも記事の日付は2015年。どうでしょうか、この辺りもなかなかのものだと思うんですよ。

記事を読めば読むほど色々な感情が湧きおこってくるのですが、一番苦労しているのはライターの方なんだろうなと思うわけです。これは本心から。だってどうでもいい機能(僕から見たらであって、他の人は評価するかもしれない)を一生懸命記事にしなければならない。

インタビュー中は「へー!そんなすごい機能があるんですか!画期的ですね!」みたいな感じで相手も気持ち良くさせなきゃいけない、心の中ではそうは思っていなくても。

そして帰って記事を書こうとしてもあまり筆が進まない。いやむしろ筆が進むかもしれない。坦々と作業として機能を紹介する記事を書けばいいんだと自分を無理やり納得させながら書きすすめていく。たまには、「あー、俺はこんなことを書くためにライターになったんじゃないのにな」と思ったりするかもしれない。

なーんてことを妄想しながら提灯記事を読むとなかなか面白いもんです。悪趣味ですけどね。でもライターさんはほんと大変だ。もしかしたら企業側の人も大変なのかもなー。大した機能じゃないけど、インタビューしてもらえるからちゃんと面白く説明しなきゃとか。

色々付き合いとかあるから仕方がないんだと思うんですけどね。

あ、これ提灯記事じゃなくて記事広告だ。最後に(提供:サイボウズ)って書いてある。分かりにくい!記事広告なら記事広告ってしっかり書こうね!

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